「パソコンの動作が重い」「アプリが固まる」「周辺機器を認識しない」など、PCの調子が悪いときは、いきなり初期化や買い替えを考える必要はありません。
まずは作業中のデータを保存し、再起動または完全シャットダウンを試してみてください。一時的なWindowsやアプリの不調なら、これだけで改善することがあります。
それでも直らない場合は、メモリ不足やストレージの空き容量、部品の故障など、別の原因が考えられます。この記事では、完全シャットダウンの方法から、メモリ増設・PC修理を検討する目安まで解説します。
PCの調子が悪いときは、まず完全シャットダウン
Windows 10・Windows 11では、次の手順で完全シャットダウンを実行できます。
- 作業中のファイルを保存し、開いているアプリを閉じる
- 画面左下の「スタート」をクリックする
- 「電源」をクリックする
- キーボードのShiftキーを押したまま「シャットダウン」をクリックする
- PCの電源が切れるまで待つ
- 電源が切れたら、少し待ってから電源ボタンを押す
ポイントは、シャットダウンをクリックする直前からShiftキーを押したままにすることです。電源が切れたことを確認してからキーを離してください。
完全シャットダウンを行う前に、必ず作業中のデータを保存しましょう。保存していないデータは、シャットダウンによって失われる可能性があります。
通常のシャットダウンや再起動との違い
| 操作 | 電源 | 主な用途 |
|---|---|---|
| シャットダウン | 切れる | 普段の作業終了 |
| 再起動 | 切れずに再起動する | Windowsやアプリの一時的な不調 |
| Shiftキー+シャットダウン | 切れる | システムをいったん終了させたいとき |
通常のシャットダウンでは、高速スタートアップの設定などにより、次回の起動を速くするための情報が一部保存される場合があります。そのため、シャットダウン後も同じ不調が残ることがあります。
再起動やShiftキーを使った完全シャットダウンでは、Windowsやアプリの状態を読み込み直せます。PCの調子が悪いときは、通常のシャットダウンだけでなく、再起動や完全シャットダウンを試す意味があります。
完全シャットダウンで改善しやすい症状・しにくい症状
完全シャットダウンで改善する可能性があるのは、次のような一時的な不調です。
- アプリが一時的に「応答なし」になる
- 起動直後だけ動作が重い
- マウスやキーボードの反応が一時的に悪い
- USB機器、Bluetooth機器、Wi-Fiが一時的につながらない
- 画面表示や操作が一時的に不安定になる
ただし、完全シャットダウンはPCの故障を修理する操作ではありません。何度も同じ症状が起きる場合や、電源・画面・異音に関係する場合は、別の確認が必要です。
完全シャットダウンで直らないときの確認順序
1. タスクマネージャーで負荷を確認する
Ctrlキー、Shiftキー、Escキーを同時に押すと、タスクマネージャーを開けます。「プロセス」では、CPU・メモリ・ディスクを多く使っているアプリを確認できます。「パフォーマンス」では、PC全体の使用状況を確認できます。
特定のアプリを使ったときだけ重くなるなら、そのアプリやブラウザーのタブ、拡張機能が原因かもしれません。使っていないアプリを閉じたあと、動作が改善するか確認してください。
2. ストレージの空き容量を確認する
Windowsが入っているドライブの空き容量が少ないと、PCの動作が遅くなったり、Windows Updateがうまく進まなかったりすることがあります。エクスプローラーで「このPC」を開き、Windowsが入っているドライブの空き容量を確認してください。
3. メモリ使用率を確認する
複数のアプリやブラウザーのタブを開いたときに急に重くなるなら、メモリ不足が疑われます。タスクマネージャーの「パフォーマンス」から「メモリ」を開き、搭載容量、現在の使用量、使用率が一時的かどうか、メモリを多く使うアプリを確認します。
使用率が高いからといって、すぐにメモリ故障や増設が必要と決まるわけではありません。特定のアプリを閉じると下がるのか、何もしていなくても高いのかを確認することが大切です。
メモリ不足なら増設・交換を検討する
メモリ不足が原因でPCの調子が悪い場合は、メモリ増設や交換によって改善できる可能性があります。ブラウザーのタブを多く開く、WordやExcelとWeb会議を同時に使う、写真や動画を編集する、といった作業で重くなる場合は、メモリ容量の見直しを検討してもよいでしょう。
ただし、メモリなら何を取り付けてもよいわけではありません。増設や交換の前に、PCの型番を確認し、次の項目を調べる必要があります。
- 現在のメモリ容量
- メモリの種類や規格
- メモリの動作速度
- 空いているメモリスロットの有無
- PCが認識できる最大容量
- ノートPCのようにメモリが基板に固定されていないか
規格が合わないメモリを購入すると、取り付けられなかったり、PCが正常に起動しなかったりすることがあります。自分で確認するのが難しい場合は、PCの型番と症状を伝えて、メモリ増設・交換を相談するのがおすすめです。
この症状ならメモリ増設よりPC修理を優先
- 電源が入らない
- 電源が突然落ちる、勝手に再起動する
- 焦げたようなにおいがする
- ファンから異音がする
- 本体が異常に熱い
- 画面が映らない、表示が乱れる
- Windowsが起動しない
- 完全シャットダウンをしても同じ症状が繰り返す
- メモリを増設しても改善しない
これらは、電源・ストレージ・冷却・基板・ディスプレイなど、メモリ以外の部品が関係している可能性があります。異音や焦げたにおい、異常発熱がある場合は、使用を中止して電源を切ってください。
PC内に大切なデータがある場合は、無理に電源の入れ直しを繰り返すより、データの保全を優先して専門家に相談しましょう。
完全シャットダウンを毎回する必要はある?
PCの調子がよいときに、毎回Shiftキーを押しながらシャットダウンする必要はありません。普段は通常のシャットダウンやスリープを使い、不調が起きたときに再起動や完全シャットダウンを試す使い分けでよいでしょう。
まとめ:直らないときはメモリ増設やPC修理を検討
PCの調子が悪いときは、まず作業内容を保存して、再起動またはShiftキーを押しながらの完全シャットダウンを試します。一時的なWindowsやアプリの不調なら、改善する可能性があります。
それでも動作の重さやフリーズが続く場合は、タスクマネージャーでメモリ使用率やCPU・ディスクの負荷を確認しましょう。メモリ不足が疑われ、PCの規格や増設可否を確認できる場合は、メモリ増設・交換で改善できることがあります。
一方、電源が落ちる、異音がする、熱が異常に高い、画面が映らない、起動しないといった症状は、PC修理を優先してください。
「メモリを増設できるかわからない」「完全シャットダウンをしてもPCの調子が悪い」という場合は、PCの型番と症状を整理して、PC修理やメモリ増設に対応できる専門業者へ相談しましょう。
FAQ
完全シャットダウンをするとデータは消えますか?
保存済みのファイルや写真が消える操作ではありません。ただし、保存していない作業中のデータは失われる可能性があるため、実行前に保存してください。
メモリ使用率が何%なら増設が必要ですか?
使用率だけで判断することはできません。高い状態が続くか、特定の作業で動作が重くなるか、搭載容量やPCの用途に合っているかを総合的に確認します。
完全シャットダウンと電源ボタン長押しは同じですか?
同じではありません。Shiftキーを使う完全シャットダウンはWindowsの操作として終了させる方法です。電源ボタンの長押しは、操作できないときの強制終了であり、通常の対処として繰り返す方法ではありません。
メモリ増設とPC修理はどちらを先に相談すべきですか?
動作の重さや複数作業時の遅さが中心なら、メモリ診断・増設相談が候補です。電源・異音・発熱・画面・起動に問題があるなら、部品を購入する前にPC修理として診断を受けるのが安全です。

